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❏なぜ被害者と面識のない男性が逮捕された? 40年目の新資料と新証言で迫る
1986年3月19日、福井市の団地で中学を卒業したばかりの女子生徒が殺害された。事件から1年後、地元に住む前川彰司さんが逮捕・起訴された。前川さんは一貫して容疑を否認したが、懲役7年の有罪判決が確定。出所後、再審=やり直しの裁判を求めて闘い続け、去年ようやく無罪を勝ち取った。
40年近く殺人犯の汚名を着せられ、奪われた人生。すでに時効が成立し、真犯人は闇に消えている。被害者の姉は、怒りの矛先をどこに向ければいいのか、やり場のない思いを抱えることになった。無実の人を逮捕する冤(えん)罪は、いくつもの悲劇を生み出すのだ。
なぜ、前川さんが逮捕されるにいたったのか。番組では捜査の内幕を記した内部資料を入手。さらに元捜査員など100人以上の証言から、当初「犯人は簡単にわかる」と思われた捜査が、誤算や油断を積み重ねて迷走していたことが見えてきた。そして、冤罪を生み出す大きな要因となった“危険な取調べ”の問題点とはー。
新証言と新資料で、冤罪の闇に迫る。
被害者の姉
❏初動の迷走、変遷する目撃情報、埋もれた証拠…
事件発生直後、捜査員は「同級生に聞けばすぐに犯人がわかる」と考えていたという。だが、被害者の交友関係は思いのほか広く、遺留品からも犯人につながる指紋などが検出されず、捜査は難航。事件から半年、焦る警察にもたらされたのが「事件当日、血の付いた前川さんを見た」という目撃証言だった。
ただ、半年たって突然得られた証言を、警察は最初から信じたわけではなかった。内部資料と新証言から見えてきたのは、取り調べを重ねるうちに、あいまいだった記憶が“確固たる証拠”に置き換えられていく危険なプロセス。さらに、目撃証言の決定的な矛盾を示す証拠は、検察のもとに長年埋もれていた。いくつものつまずきや不正が重なったことが冤罪を生み、前川さんの人生が奪われたのだ。
(左)事件現場となった団地の廊下 (右)事件現場の団地 現場に入る捜査員
❏“怒りの矛先がなくなった”冤罪に翻弄された“もう1人の被害者”
前川さんが無罪になったことに、複雑な思いを抱えているのが被害者の姉だ。「事件を忘れてほしくない」と、今回初めてメディアの取材に応えた。妹を近くに感じていたいと、今も遺骨を手放せずにいる。一方、前川さんは被害者の遺族にどう思われているのかずっと気になってきた。
事件から40年、2人は初めて顔を合わせた。これまで交わることのなかった2人の思いが重なったとき、訴える言葉とは…。
冤罪被害者 前川さんと被害者の姉の対話
前川さん無罪判決確定(2025年)
未解決事件 File.15「冤罪 40年の深層」 【放送予定】 3月21日(土) [総合] 午後10:00 ※NHK ONEで同時配信・3月28日(土)まで見逃し配信予定 「未解決事件」過去の作品はNHKオンデマンドで配信中です
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番組からのお知らせ 放送で取り上げた事件の詳細はこちら 2025年12月26日(金) 番組へのご意見・情報 募集中 2025年10月29日(水) このシリーズの配信中のエピソード File.14 赤ちゃん取り違えの深層 68年前に都立病院で発生した赤ちゃんの取り違え。いま、行方がわからないままの「生みの親」を捜す前代未聞の調査が、東京都によって進められている。取材班は調査の舞台裏に密着。果たして実の親と子は再会できるのか?さらに高度経済成長期に全国各地で多発した取り違えの深層を独自取材。当事者も気づかないケースが多く眠っている可能性が浮かび上がった・・・。家族の絆とアイデンティティをめぐるドキュメント。
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