Actress/剛力彩芽

雨宮利左衛門商売掟書

時は元禄

老獪の域に達した晩年の利左衛門、薄陽さす床に目にかなった後継与平錠(よへいじ)を呼び出し、愛妾年の頃13の小菊による口読み、あるいは耳朶息吹きかけ聞きとりにて伝授致し候

小菊の具、さすりくじりつつ書きしたため、所々読みづらし候

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一捨二盗三婢

「一捨」昔捨てた傭女が新らしき男に抱かれ慣れしたところでまたより戻し豊潤を掻き分け羞耻と期待の艶肉を抱き直すは最の良なり

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俗説に「一盗二婢三妾四妓五妻」というランキングもある。読み方は「いっとう、にひ、さんしょう、しぎ、ごさい」。一盗は、人の女房を盗み食いすること。いまでいえば不倫であろう。ばれはしないかというスリルもあって、快感もまさるのだろうか。二婢は、下女など奉公人の女に手を出すこと。現在の感覚で言えば、上司がその職権を濫用して、部下の女子社員を強引にものにするようなものだろうか。セクハラにあたる。三妾は、言うまでもあるまい。しかし、妾という表現はいかにも古い。いまでいえば愛人だろうか。四妓は、遊女や芸者など。現在でいえば風俗嬢だろうか。五妻も、言うまでもあるまい。それにしても、妻が最下位である。納得する男がいるいっぽうで、憤然とする女もいるであろう。

参考

『吾妻みやげ』に「女色魚に順ず」というランキングがある。女遊びを魚になぞらえ、評価したものである。以下に示すが、読みやすくするため現代仮名遣いに直した。

一 太夫格子は鯛のごとし。平人の口に入りがたし。 (吉原の太夫や格子などの上級遊女はタイである。庶民はとても手が届かない)

一 品川は鰹のごとし。上下ともに味いし。 (品川宿の女郎はカツオのようなもの。高級も安価もあり、手軽に味わえる)

一 夜鷹、鯨のごとし。くさみにこまる。 (街娼の夜鷹はクジラのようなもの。あそこが臭い)

一 下女は鰯のごとし。好味なれども床いやし。 (下女はイワシのようなものだ。味はいいが、品がない)

一 妾は赤貝のごとし。子をうむと味わいなし。 (妾は赤貝のようなもの。妊娠して子供を生むと、途端に味わいが落ちる)

一 娘は金魚のごとし。色の最上。 (未婚の素人の女は金魚で、まさに色事の相手としては最上)

一 女房は鰹節のごとし。さして味わいなけれどあかず。 (女房はかつおぶしのようなもので、たいして味はないが、飽きがこない)

一 人の女房は鰒のごとし。好味なれども命あやうし。 (他人の女房はフグのようなものだ。味はよいが、へたをすると命が危ない)

男女を雇えばできて逃げる

離してつかえ

女は繰り返し繰り返し己のものにしてから放り込むべし

金預ければ必ず持ち逃げす

金は使人に触れさすな

やめるが勝ち

儲けが出ないとみたらすぐ店を撤収すること

利左衛門は、開店一ヶ月で締めた店が多い

雨宮禁じ手

仲間の店を襲う

仕入れゼロにする方策なり


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