TV/渡る世間は鬼ばかり

渡る世間は鬼ばかり(10)

渡る世間は鬼ばかり(渡る世間は鬼ばかり(10)最終シリーズ、渡る世間は鬼ばかり(第10シリーズ))

連ドラ最終シリーズとなった第10シリーズ。1990年の放送開始から、“渡鬼(ワタオニ)”の愛称でさまざまな年代から親しまれてきた。岡倉大吉と5人の娘たち、そしてその家族が就職・結婚・離婚・子育て・介護など、それぞれの問題に直面する姿を描く。【以上、TBSチャンネル広報資料より引用】最終シリーズである本作は、眞(えなりかずき)が貴子(清水由紀)と再会して再び結婚に向けて進もうとするが、貴子が父親の介護の問題を持ち出して難色を示す。そのうちに、会計事務所の先輩の娘、まひる(西原亜希)が現れ、二人の女性の間で揺れ動く展開。父親の介護の問題で結婚を断る貴子の本心がどこにあるのか、ハッキリしない微妙な芝居ぶりで(おそらく演じる役者自身が脚本家から「真意」を説明されていないためでもあったろう)、えなりの恋愛がどちらに行き着くか、貴子かまひるか、これまで年配向けドラマだと思われていた『渡鬼』が恋愛ドラマ的な展開で30代~40代の視聴者層を引きつけて盛り上がるという好展開が実現した。通常の美男美女の恋愛劇ではなくどこにでもいそうな男女の恋愛でも書き手の筆力次第でここまで盛り上げることができることを示した。「井上順、草笛光子、船越英一郎、渡辺美佐子、錦織一清、熊谷真実はHPへのキャスト欄への記載のみで、本作には出演なしです。【この項、文:チビタ】」なお、本作収録中に淡島千景が体調不良で降板し翌年帰らぬ人となった(第41話まで出演)。また女優・京唄子の最後の出演作になった(第29話まで出演、2017年死去)。第1回は「初回2時間スペシャル」と題して、第11回は「新春2時間スペシャル」と題して、最終回は「最終回スペシャル」と題して、このほか第23回、第46回も、それぞれ拡大版(いずれも木曜21:00~22:48)
【役名:演技者】
岡倉大吉(宇津井健)
野田弥生(長山藍子)
野田良(前田吟)
野田勇気(渡邉奏人)
小島五月(泉ピン子)
小島勇(角野卓造)
小島眞(えなりかずき)
小島キミ(赤木春恵)
岡倉文子(中田喜子)
高橋亨(三田村邦彦)
高橋望(冨田真之介)
大原葉子(野村真美)
大原透(徳重聡)
本間長子(藤田朋子)
本間英作(植草克秀)
本間日向子(大谷玲凪)
本間由紀(小林綾子)
本間常子(京唄子)
野田武志(岩渕健)
野田佐枝(馬渕英俚可)
野田良武(吉田理恩)
田口愛(吉村涼)
田口誠(村田雄浩)
田口さくら(小宮末鈴)
山下久子(沢田雅美)
山下健治(岸田敏志)
田島周平(岡本信人)
田島聖子(中島唱子)
松本達夫(榎本たつお)
野々下加津(宇野なおみ)
大井道隆(武岡淳一)
大井貴子(清水由紀)
野々下長太(大和田獏)
野々下邦子(東てる美)
野々下隆(森宮隆)
野々下ミカ(小此木麻里)
森山壮太(長谷川純)
吉野杏子(渋谷飛鳥)
金田利子(山下容莉枝)
金田典介(佐藤B作)
中本源太(山本コウタロー)
川上哲也(井之上隆志)
宗方直之(井上順)
山口政子(草笛光子)
山口太郎(船越英一郎)
竜村初子(中原ひとみ)
保育士北川[北川智子](水町レイコ)
保育士高野[高野夏子](市丸和代)
菊村サワ(渡辺美佐子)
菊村康史(錦織一清)
菊村みのり(熊谷真実)
青山タキ(野村昭子)
野々下邦子[第4回以降は、小島邦子](東てる美)
神林守弘(山口良一)戸村院長(天宮良)
長谷部力矢(丹羽貞仁)
森山正造(堀内正美)
堀川貞子(諏訪ひろ代)
正木道江(高橋礼恵)
港弘子(声)(島岡花)
竹下春菜(小林星蘭)
竹下美雨(京野ことみ)
長谷部まひる(西原亜希)
反田昭一(前田淳)
山吹正茂(田辺秀昴)
長谷部マキ(淡島千景)
乃木智(菊池風磨)
岩田弁護士(山崎銀之丞)
合田篤(小林海人)
中村朋美(五十嵐めぐみ)
谷村(伊東孝明)
長谷部里子(坂口良子)
加奈(上戸彩)
【出典:ドラマ本体クレジット表示(採録:古崎康成、データ協力:チビタ)】

あらすじ

お食事処「おかくら」を経営する岡倉大吉・節子夫婦には5人の娘がいる。上から順に、3月生まれの弥生、5月生まれの五月、7月生まれの文子、8月生まれの葉子、9月生まれの長子。弥生は夫や子供達に手を焼き、五月は姑や小姑からのいびりに悩まされ、文子は病気の姑の面倒を見た後離婚・復縁、葉子は仕事優先でなかなか男性と落ち着かず、末娘の長子は口うるさい姑にも好き放題言い返す奔放な性格。この5人が次から次へと悩みを抱えては大吉の元に相談に来る。妻の節子を亡くして以来、1人で娘達の世話に追われている大吉であるが、ぶつぶつ文句を言いながらも実は娘達が大好きでなかなか子離れができない面もある。また逆に娘達も父親が大好きでお互い忙しい時間を割いて岡倉家に集まっては一緒に食事をしたりするほどの仲。そしてそれぞれ不満を抱えながらも、自分の家族も大切にしているのである。

第1シリーズ

岡倉夫婦(シリーズテーマ「サラリーマンの退職後」)

大吉は親会社を定年退職後、子会社の重役になる。しかしその境遇に不満を持ち、人に使われない生活を夢見ている。しかし、妻の節子には大吉の不満は理解できず、このままサラリーマン生活を続けていくことを願っている。五月の遺産相続問題で退職金が必要になり、大吉は会社を辞める。そして、通い慣れた小さな小料理屋の板前になる。節子は大吉の夢が理解できずなおさら不満が募る。

野田家(シリーズテーマ「専業主婦の自立、老人介護」)

弥生は長年専業主婦をつとめていたが、夫の良は仕事人間であり、二人の子供は自立しつつあり、家で孤独を味わっている。ふとしたことで結婚前にやっていた看護師の仕事に戻ることを決心する。しかし、良も子供たちも仕事に就くという弥生の気持ちが理解できず、日々の暮らしが変わることに文句を言う。半年後、大阪の長男夫婦宅に住む姑のハナが倒れ半身麻痺になる。弥生は看護師を辞めてハナを野田家に引き取り自分で介護をすることに決める。

小島家(シリーズテーマ「遺産相続」)

五月の舅・幸吉が急に死去する。遺言状がないため、嫁いだ妹たちは財産を等分することを主張する。しかし、土地の評価価格は高いものの貯金もないために、実際に分けるには店を売却するしか方法がない。姑のキミは夫と築いた店を続けていくことにこだわる。そのことがあって五月とキミの姑嫁の仲は、一時的に良好になった。しかし、妹たちは納得せず次々と問題を持ち込んでくる。

高橋家(シリーズテーマ「共働き夫婦の子育てと親との関係」)

文子は食品会社で研究職に勤務するキャリアウーマン。職種こそ違うものの同じ会社に勤務する夫の亨以上の仕事をしていた。そのため子育ての時間がとれない。それを姑の年子はいつも厳しく批判した。しかし、問題が続出し離婚問題にまで発展する。

葉子(シリーズテーマ「結婚の条件」)

葉子はハワイで暮らしている間に裕福な家の御曹司である太郎と交際していた。しかし、婚家に縛られる生活を嫌い、結婚後も職業を持ち続けたいと考える葉子は太郎との結婚に疑問を持つ。日本に帰り働き始めた葉子はそこで竹原洋次と知り合う。財産もない三男坊の洋次だったが、仕事上の夢を共有できる洋次は太郎以上の相手に見えてくる。葉子は洋次と結婚することを選択し、ハワイへ移住する。

長子(シリーズテーマ「就職と結婚」)

長子は大学卒業を控えている。大吉節子夫婦は葉子か長子が岡倉家に残ってくれると信じているが、長子には全くその気はない。大学卒業後は一流銀行に就職。大学時代から交際していた加納竜一と結婚の約束もしていたが、同期入行した女性に奪われ失恋。交通事故に遭い、その加害者遠山昌之と知り合う。昌之には死別した妻との間に子供がいた。しかし、長子は次第に昌之に惹かれていき、結婚を決意する。大吉夫婦は子連れの昌之との結婚に大反対する。

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