61歳の抵抗
高藤は数年間、軟禁されていた。
彼の一軒家の軟禁小屋から道路が見渡され、朝の8時半になると
必ず、駅に向かって一人の若い女が通り過ぎるのだ。
近くのマンションに住んでいるらしい。
気付いたら黄色い自転車で通勤していた。