YUMA実験農場/2019-09-23 アヤム・セマニ
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#navi(YUMA実験農場) [[YUMA実験農場]] *アヤム・セマニ [#l1b397b0] #ref(b.jpg,around,right) 2019/09/23(月) 04:34:36 ID:alq1CYp0b. インドネシア原産のニワトリ品種「アヤム・セマニ」は、地球上でもっとも色の濃い生物かもしれない。羽だけでなく、くちばし、とさか、骨、そして肉までもが真っ黒なのだ。 ほかにも「烏骨鶏(うこっけい)」や、ベトナムの「フモン」、スウェーデンの「スウェディッシュ・ブラック・チキン」も同様に黒い皮膚や組織をもつ。これは黒色色素が過剰に沈着している状態で、科学的に「ファイブロメラノーシス」と呼ばれている。 なぜ、このように黒いニワトリが誕生したのか。 「ゲノムで複雑な並び替えが起こっていることがわかっています」と、家畜の遺伝子について研究しているスウェーデン、ウプサラ大学の遺伝学者リーフ・アンデション氏は語る。 氏によると、前述の4つのニワトリはいずれも、数百年前、あるいは数千年前に生きていた1羽の鳥にさかのぼることができるという。「ファイブロメラノーシスの原因となった突然変異はとても特徴的なので、これが起きたのは1度だけだと確信しています」 ●肉や骨まで黒くなる理由 インターネットで探せば、黒いヒョウやサーバル、黒いフラミンゴ、黒いウロコのヤモリやヘビなど、さまざまな黒い動物を見つけることができる。だが、アンデション氏が研究しているニワトリは、色素の沈着がまったく違うレベルで起きているという。 ほとんどの脊椎動物は、エンドセリン3(EDN3)という遺伝子を持っている。この遺伝子の大きな役割は、皮膚の色を決めることだ。通常のニワトリの場合、発達の過程で皮膚や羽嚢などの一部の細胞でEDN3が発現し、色を作成するメラニン芽細胞の移動が始まる。 しかし、色素過剰沈着が起こるニワトリでは、体中のほぼすべての細胞でEDN3が発現する。そのため最大10倍のメラニン芽細胞が生成され、骨や内臓まで真っ黒になる。 「つまり、行き先がおかしくなるのです」とアンデション氏は言う。「たくさんのエンドセリン3が間違った場所で発現すれば、色素細胞も間違った場所に移動してしまいます」 幸運にも、この変異には健康面での副作用はなかったようだ。 それどころか、黒いニワトリはブリーダーや美食家に珍重されるようになった。彼らの間では、黒い肉や骨には独特で豊かな風味があると言われている。 //https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/19/091800537/ #navi(YUMA実験農場)
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#navi(YUMA実験農場) [[YUMA実験農場]] *アヤム・セマニ [#l1b397b0] #ref(b.jpg,around,right) 2019/09/23(月) 04:34:36 ID:alq1CYp0b. インドネシア原産のニワトリ品種「アヤム・セマニ」は、地球上でもっとも色の濃い生物かもしれない。羽だけでなく、くちばし、とさか、骨、そして肉までもが真っ黒なのだ。 ほかにも「烏骨鶏(うこっけい)」や、ベトナムの「フモン」、スウェーデンの「スウェディッシュ・ブラック・チキン」も同様に黒い皮膚や組織をもつ。これは黒色色素が過剰に沈着している状態で、科学的に「ファイブロメラノーシス」と呼ばれている。 なぜ、このように黒いニワトリが誕生したのか。 「ゲノムで複雑な並び替えが起こっていることがわかっています」と、家畜の遺伝子について研究しているスウェーデン、ウプサラ大学の遺伝学者リーフ・アンデション氏は語る。 氏によると、前述の4つのニワトリはいずれも、数百年前、あるいは数千年前に生きていた1羽の鳥にさかのぼることができるという。「ファイブロメラノーシスの原因となった突然変異はとても特徴的なので、これが起きたのは1度だけだと確信しています」 ●肉や骨まで黒くなる理由 インターネットで探せば、黒いヒョウやサーバル、黒いフラミンゴ、黒いウロコのヤモリやヘビなど、さまざまな黒い動物を見つけることができる。だが、アンデション氏が研究しているニワトリは、色素の沈着がまったく違うレベルで起きているという。 ほとんどの脊椎動物は、エンドセリン3(EDN3)という遺伝子を持っている。この遺伝子の大きな役割は、皮膚の色を決めることだ。通常のニワトリの場合、発達の過程で皮膚や羽嚢などの一部の細胞でEDN3が発現し、色を作成するメラニン芽細胞の移動が始まる。 しかし、色素過剰沈着が起こるニワトリでは、体中のほぼすべての細胞でEDN3が発現する。そのため最大10倍のメラニン芽細胞が生成され、骨や内臓まで真っ黒になる。 「つまり、行き先がおかしくなるのです」とアンデション氏は言う。「たくさんのエンドセリン3が間違った場所で発現すれば、色素細胞も間違った場所に移動してしまいます」 幸運にも、この変異には健康面での副作用はなかったようだ。 それどころか、黒いニワトリはブリーダーや美食家に珍重されるようになった。彼らの間では、黒い肉や骨には独特で豊かな風味があると言われている。 //https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/19/091800537/ #navi(YUMA実験農場)
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