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忍者秘帖 梟の城†
忍者秘帖 梟の城
織田信長による伊賀侵攻である天正伊賀の乱から10年後、伊賀忍者・葛籠重蔵(つづらじゅうぞう)は隠遁生活を送っていた。仇としていた信長はすでにこの世の人ではなくなり、生きる希望を失っていたが、かつての師匠・下柘植次郎左衛門から、信長の後を継ぐ形で天下人になった太閤秀吉を暗殺するという依頼を受ける。忍者としての生涯を華々しく終えることのみを考えていた重蔵は依頼を引き受け、秀吉暗殺に乗り出す。
堺の豪商・今井宗久のもとへ向かう途中、小萩という、宗久の養女が現れ、ふたりは通じ、密かに愛し合うようになる。だが、彼女は重蔵を見張る役目を持ったくノ一だった。重蔵は木さる、黒阿弥らとともに、伊賀を裏切った風間五平らと対決し、秀吉の居城伏見城へ潜入する。
秀吉を暗殺せよ!地獄の指令に飛ぶ黒衣の密使たち。天に飛んで人を斬り、地を這って血に咽ぶ。忍の一字に命を賭けたふくろう野郎の血風録!
豊臣秀吉の命を狙う伊賀忍者・葛籠重蔵に焦点を当て、忍者の世界から抜け出そうとする石川五右衛門との対決、女忍者との許されぬ恋、さらに伊賀忍者の宿敵である甲賀忍者との凄まじい死闘、そして絶対命令の豊臣秀吉暗殺など「忍者」のすべてを迫力溢れるタッチで描いた大型時代活劇ここに在り!!
【ストーリー】
葛籠重蔵は伊賀の忍者である。10年前の天正9年、信長、秀吉勢に伊賀を攻められ、妹・あゆらを失い、上忍の柘植次郎左や仲間の風間五平とも別れ下忍の黒阿弥とともにおとぎ峠の庵室に隠れ住んでいた。
そこへ訪ねてきた次郎左とその娘で五平の許婚者・木さるは、秀吉を暗殺する仕事を持ってくる。
一方、伊賀を捨てて京にのぼった五平は、忍者の暗い世界から人間なみの明るい世界を求めて石川五右衛門と名を改め、京奉行・前田玄以に仕えていた。そして皮肉なことに彼の使命は秀吉を狙う重蔵を捕らえることであった。彼はまた伊賀者のライバルで甲賀者の摩利洞玄の指揮下にあった。かくして、秀吉の命をめぐり、伊賀者、甲賀者の名誉をかけて血で血を洗う宿命の死闘が続く。
- 製作=東映(京都撮影所)
- 1963.03.24
- 8巻 2,498m 91分 カラー シネマスコープ
- 企画 ................ 橋本慶一 三村敬三
- 監督 ................ 工藤栄一
- 助監督 ................ 山内鉄也
- 脚本 ................ 池田一朗
- 原作 ................ 司馬遼太郎
- 撮影 ................ 鷲尾元也
- 音楽 ................ 鈴木静一
- 美術 ................ 富田治郎
- 録音 ................ 野津裕男
- 照明 ................ 前田光秋
- 編集 ................ 河合勝巳
- スチール ................ 諸角良雄
- 葛籠重蔵:大友柳太朗
- 風間五平:大木実
- 小萩:高千穂ひづる
- 木さる:本間千代子
- あゆら:立川さゆり
- 雲太郎:河原崎長一郎
- 下柘植次郎左衛門:原健策
- 黒阿弥:河野秋武
- 摩利支天洞玄:戸上城太郎
- 松浦蔵人:阿部九洲男
- 今井宗久:三島雅夫
- 前田玄以:菅貫太郎
- 名張りの耳:花沢徳衛
- 妙兵衛:中村錦司
- 上柘植の佐吉:近江雄二郎
- 楠:松浦築枝
- 太閤秀吉:織田政雄
- 拓植太郎清広:矢奈木邦二郎
- 上野の鹿次:阿波地大輔
- 大名源左衛門:立花雄吉
- 平川のたひょうえ:南方英二
- 捕り手:藤原勝
- 有川正治
- 唐沢民賢
- 葛篭重蔵 ................ 大友柳太朗
- 風間五平 ................ 大木実
- 小萩 ................ 高千穂ひづる
- 木さる ................ 本間千代子
- 雲太郎 ................ 河原崎長一郎
- あゆら ................ 立川さゆり
- 下柘植次郎左衛門 ................ 原健策
- 黒阿弥 ................ 河野秋武
- 太閤秀吉 ................ 織田政雄
- 前田玄以 ................ 菅貫太郎
- 摩利洞玄 ................ 戸上城太郎
- 楠 ................ 松浦築枝
- 妙兵衛 ................ 中村錦司
- 今井宗久 ................ 三島雅夫
- 松倉蔵人 ................ 阿部九洲男
- 柘植太郎清広 ................ 矢奈木邦二郎
- 名張りの耳 ................ 花澤徳衛
- 上柘植の佐吉 ................ 近江雄二郎
- 上野の鹿次 ................ 阿波地大輔
- 大名源左衛門 ................ 立花雄吉
- 平川のたひょうえ ................ 南方英二
- 捕り手 ................ 藤原勝
Add†
『梟の城』(ふくろうのしろ)は、司馬遼太郎の長編小説。1958年(昭和33年)4月から翌1959年(昭和34年)2月まで宗教専門紙「中外日報」に連載し講談社で刊行された。1960年(昭和35年)前半期の直木賞(第42回)を受賞
梟の城 owl's castle†
スタッフ†
- 監督:篠田正浩
- 脚本:篠田正浩、成瀬活雄
- 音楽:湯浅譲二
- アクションスーパーバイザー:毛利元貞
- SFXスーパーバイザー:川添和人
- 美術:西岡善信
- 美術アドバイザー・タイトルデザイン:浅葉克己
- 衣装:朝倉摂
- 時代考証:高津利治
- 散楽指導:茂山千之丞
- 能指導:観世榮夫
- 特殊メイク:原口智生、宗理起也
- アクションコーディネーター:山岡淳二
- アクションクルー:青木哲也、中村健人、夏山剛一、坂本隆、竹内康博、辻本一樹、横山一敏、梛野素子、蜂須賀昭二、岡元次郎、大林勝、奥深山新、吉田和宏、太田雅之、宮本浩光、渡辺智隆、大久保幸治
- 蓮の花写真:鈴木薫
- 結印イラストレーション:奥村靫正
- 特殊効果:栩野幸知
- SFX・CG:スペイシイ、マリンポスト、クロースタジオ、デザインコンビナート、日本映像クリエイティブ、LOOP HOLE、ダイキン工業、コンパック、日立製作所、日製産業、アドテックス
- 現像:IMAGICA
- プロデューサー:角谷優、鯉渕優
- 製作協力:C.A.L、映像京都、松竹京都映画
- 企画:松前洋一
- 製作プロダクション:表現社
- 製作:フジテレビジョン、東宝、任天堂、平和、産経新聞社、ニッポン放送、ポニーキャニオン、サンケイリビング新聞社、IMAGICA
キャスト†
- 葛籠重蔵:中井貴一
- 小萩:鶴田真由
- 木さる:葉月里緒菜
- 風間五平:上川隆也
- 摩利支天洞玄:永澤俊矢
- 黒阿弥:火野正平
- 今井宗久:小沢昭一
- 前田玄以:津村鷹志
- 本多正信:益富信孝
- 小早川隆景:家辺隆雄
- 宇喜多秀家:櫻木誠
- 浅野長政:友寄隆徳
- 豊臣秀吉:マコ・イワマツ
- 石田三成:花柳錦之
- 前田利家:横山あきお
- 淀君:田中伸子
- 雲兵衛:筧利夫
- 上野弥兵衛:若松武史
- 重蔵の妹:佐々木彩
- 木さる(子役):稲坂亜里沙
- 豊臣鶴松:武部まりん
- 伊勢屋の小僧:笠原秀幸
- 老女・楠:馬渕晴子
- 服部半蔵:根津甚八
- 下柘植次郎左衛門:山本學
- 徳川家康:中尾彬
- 北政所:岩下志麻
- ナレーター/葛籠太郎兵衛:中村敦夫
- 水谷ケイ、山西惇、谷口高史、田尻茂一、田鍋謙一郎、森たまき、渡辺寛二、茂山宗彦、茂山逸平、茂山童司