TV/松本清張生誕100年特別企画 黒の奔流
黒の奔流†
映画タイトル『黒の奔流』。1972年9月9日に松竹系にて公開された。原作の語りは一人称の「私」の視点から描かれているが、本映画では、弁護士の名前を矢野武とした上で、貪欲な野心家として性格付けられている。殺人事件の容疑者は、原作では男性であるが、本映画では女性の貝塚藤江とされ、また主人公の結婚相手の設定を加えるなど、原作とは人物関係が変更されている。ラストの落ちも原作とは異なる。現在はDVD化されている。
黒の奔流
- 製作=松竹(大船撮影所)
- 1972/09/09
- 6巻 90分 カラー ワイド
- 製作:猪股堯
- 監督:渡辺祐介
- 脚本:国弘威雄 渡辺祐介
- 原作:松本清張
- 撮影:小杉正雄
- 音楽:渡辺宙明
- 美術:森田郷平
- 録音:中村寛
- 調音:小尾幸魚
- 照明:佐久間丈彦
- 編集:寺田昭光
- 出演:山崎努 松坂慶子 佐藤慶 松村達雄 岡田茉莉子 中村伸郎
ストーリー†
多摩川に面した渓谷沿いの旅館の女中・貝塚藤江は、宿泊していたコンツェルンの御曹司を崖から突き落とした容疑で逮捕された。裁判所を訪れた弁護士の矢野武は、恩師の若宮弁護士を介して、この事件の国選弁護人となる。矢野は、敗色濃厚と思われた事件を逆転無罪に持ち込めば、一躍弁護士としての名声が上がり、若宮の娘・朋子をものにできるのではないか、という野心を抱いていた。矢野は助手の岡橋由基子と共に事件を調査、やがて有力な証拠・証人が見つかり、ついに藤江の無罪判決を勝ち取る。メディアから賞賛を浴びる一方、朋子との結婚話も進む矢野。他方、藤江は矢野の事務所に勤め始めたが・・・。
キャスト†
- 山崎努(矢野武)
- 岡田茉莉子(貝塚藤江)
- 谷口香(岡橋由基子)
- 松村達雄(若宮正道)
- 福田妙子(若宮早苗)
- 松坂慶子(若宮朋子)
- 中村伸郎(北川大造)
- 中村俊一(楠田誠次)
- 穂積隆信(阿部達彦)
- 玉川伊佐男(弁護士・三木)
- 佐藤慶(検事・倉石)
- 河村憲一郎(裁判長・松本)
- 加島潤(判事・細川)
- 小森英明(判事・竹内)
- 岡本茉利(太田美代子)
- 菅井きん(杉山とく)
- 金子亜子(とくの娘)
- 伊藤幸子(今村カツ子)
- 谷村昌彦(タクシー運転手)
- 生井健夫(弁護士)
- 石山雄大(弁護士)
- 久保晶(弁護士)
- 水木涼子(小坂清子)
- 光映子(森本澄子)
- 藤田純子(和江)
- 秩父晴子(管理人)
- 荒砂ユキ(アパートの隣人)
- 園田健二(記者)
- 岡本忠行(記者)
- 江藤孝(記者)
- 大船太郎(記者)
- 高畑喜三(廷吏)
- 松原直(廷吏)
- 土田桂司(刑事)
- 高杉和宏(刑事)
- 村上記代(仲居)
スタッフ†
- 監督:渡辺祐介
- 製作:猪股尭
- 脚本:国弘威雄・渡辺祐介
- 撮影:小杉正雄
- 音楽:渡辺宙明
- 美術:森田郷平
- 録音:中村覚
- 調音:小尾幸魚
- 照明:佐久間丈彦
- 編集:寺田昭光
- 監督助手:白木慶二
- 衣裳:松竹衣裳
- 現像:東映化学