TV/北の国から

 

登場人物

黒板家と叔母

黒板 五郎(くろいた ごろう) 演 - 田中邦衛

1935年1月5日生。本作の主人公。明治時代に入植してきた人物は黒板五郎左衛門、阿波徳島藩出身。八人兄弟の五男。1950年富良野工業高校を卒業。卒業と同時に集団就職で上京し、東京田端の中村製鋼所、東京上板橋あけぼの自動車修理工場、中央区築地高津自動車サルベージを経て、青山三丁目の坂田商会ガソリンスタンドに入社する。1968年のサルベージ会社勤務時代に礼子と知り合い、同年結婚。坂田商会淀橋支店で働きながら一家4人で暮らしていたが、妻・令子の不倫をきっかけに1980年純と螢を連れて郷里の富良野へ帰ってくる。その時の所持金はわずか7、8万円だった。その後、令子とは正式に離婚したが、それから2ヵ月あまり後に死別する。富良野では中畑木材の仕事を手伝ったり、小規模の農業や炭焼きをしたりして、生計を立てる。発想力と行動力があり、沢から水道を引いたり風力発電を作ったり、井戸を独力で掘ったり、廃品で家を建築したりする。性格は基本的に温厚だが、頑固なところもあり一度ヘソを曲げると手が付けられなくなることもある。また、初期には内弁慶なところもあり、外で面白くないことがあると家に帰ってから子供たちに当たることもあった。「'83冬」では内地(本州)へ出稼ぎへ行く様子も伺える。みどりの借金を被せられ土地を追われる危機に瀕するも、村の仲間たちの助けもあり危機を逃れる。「'84夏」では出稼ぎから帰った当日に丸太小屋が焼失する事件が起き、心身が疲弊する様子が描かれた。「'89帰郷」で再び丸太小屋の制作に着工するが、「'92巣立ち」では一人の寂しさから「アキナ」という柴犬を飼いはじめる。やがて、純がタマコを妊娠させてしまい、純の不始末を購うため上京して謝罪し、建設用の木材を売り払って100万の金を作り慰謝料として支払う。かわりに廃石を利用して石の家を建設する。久しぶりに3人が富良野に集う大晦日、螢から就職のため札幌に行くと宣言されて失意に打ちのめされ、純が和久井家に居る螢を迎えに出た間に石の家の建設作業中に屋根から転落。材木に足を挟まれて猛吹雪の中遭難。未明になっても帰らないことを心配した純が近隣を訪ね歩いた際に加納から建設現場の話を知らされ、三人が駆けつけたことで発見され、九死に一生を得る。「秘密」では螢の駆け落ちに動揺するが娘の想いをどうにか理解しようと苦悶する。純の彼女であるシュウから慕われ、二人の交際を応援する。「時代」では無農薬農法に熱意を注ぎ、五郎を慕い教えを請う完次に目をかけていたが、疫病の発生と完次に対する草太の惨い仕打ち、完次の自殺未遂と夜逃げについて草太を責めることもなくじっと見守る。妊娠し、正吉と結婚すると言ってきた螢には感動の余り涙を流すが、和夫から螢の子の父親が黒木だと聞き、動揺して雪子に相談。やがて疑惑は確信となるが、それでも螢を支えようという正吉の男気に感謝し、螢の結婚式では酔い潰れるほど舞い上がる。草太の死後、彼の遺した牧場を純と正吉が継ぐ運びになったことを危惧していた。「遺言」では五郎の危惧は現実のものとなり、牧場の破綻で五郎の家族は離散状態となってしまう。それでも恨み言一つ言わずに初孫の快を溺愛し、返済のため富良野を離れた純と正吉を案じていた。富良野を訪れたシュウから結婚の報告を受けるが頑なに純の所在は明かさず、彼女の手紙を純に送る。健康面に不安を感じるようになり、螢の強い勧めもあって精密検査を受けるがそのことで自分の死を意識するようになる。結果的に杞憂だったが不安は拭えず、新吉の勧めで山下に弟子入りして「遺言」を書き始める。中畑家に入り婿することになった正彦が五郎を慕い、すみえとの新居作りを手がけることになる。やがて、みずえの病気が発覚。愛妻の余命を知って動揺する和夫を支えつつ、事情を知る寛次らと共に突貫工事を進める。その頃、羅臼から訪ねてきた吾平を事情を知らずに建築工事に巻き込み、それを謝罪して自宅に泊め、酒を酌み交わす。「流氷を見せたい」という純の招待で羅臼を訪れるが、そこで純から結との結婚を相談される。だが、結が人妻だと聞いて動揺し、純の長時間の説得でようやく納得したものの、吾平の遭難事故に巻き込まれてしまう。生還した吾平から思わぬ歓待を受けるが、そこにみずえの訃報が届き、純と共に富良野に急ぎ戻り、みずえの死に落胆する和夫を見守る。やがて、純に嫁ぐ覚悟で富良野に来た結を歓迎し、螢も正吉からの手紙で安堵。久しぶりの家族団欒を楽しむ。だが、正吉と暮らすため螢が富良野を離れることになり、快との別れに最後まで抵抗し、みっともない悪あがきをする。完成した五郎の遺言は物語を振り返り、締めくくるものとなった。 倉本の設定では学生時代は女好きであり、付き合った女性はすぐ妊娠することから「一発屋の五郎」というあだ名がつけられていた。 なお、「黒板」という姓は倉本が若い頃に片思いした女性に由来するという。

黒板 純(くろいた じゅん) 演 - 吉岡秀隆

1969年1月生まれ。五郎の長男。第一話の時点では小学4年生。典型的な都会っ子で理屈っぽい。母親っ子でもあり、両親が離婚する原因になった吉野のことも嫌いにはなれなかった。当初は東京に帰りたがっていたが、母の発病に際した再上京時には新しい物や流行を追うだけの生活に魅力を感じなくなったこともあり、徐々に富良野の生活に馴染むようになる。気弱で傷付きやすいクセにおしゃべり。言わなくてもいい一言を言ったり、自らの責任を回避しようとして嘘を重ねて事態を悪化させることもしばしばある。「'87」では機械を見るとすぐに分解する趣味を持ったため、周囲からは「ペンチ」という愛称で呼ばれる。大里れいと出会い初恋をし、彼女が東京の高校へ行くと聞いて、自分も同じ進路を希望するようになる。その後、五郎との衝突や大里家を襲った悲劇等のため一度は東京行きを諦めるものの、五郎と螢に背中を押されて中学卒業後は一人で上京。井関と雪子のところへ身を寄せて働きながら定時制高校へ通う。「'89」では髪を染めたりバイクに乗ったりと東京を楽しもうとするが、盗品のバイクを買わされ、さらに泥の付いたピン札をめぐり傷害事件を起こしてしまう。すっかり疲れ果て、富良野に戻りたいと考えるが、五郎にそれを諭される。「'92」ではガソリンスタンドに勤める。再会したれいと遠距離恋愛をしていたが、欲求不満に苛まれ、職場で知り合ったタマコと肉体関係を持つ。その結果、タマコは妊娠。タマコは九州の実家に帰郷し、螢の札幌行きと五郎の遭難事故が決定打となって富良野に戻る。「秘密」からは市の臨時職員としてごみ収集の仕事に従事し、市内にアパートを借りて正吉と同居生活を始める。北海道に戻ったもののれいとは気持ちがすれ違い、その間にシュウと知り合う。シュウの過去を巡る問題からギクシャクするも順調に交際し、上砂川にあるシュウの実家に挨拶に行くがシュウの家族から交際を反対され、引き離されてしまう。最初は辛かったごみ収集の仕事にも誇りを持つようになり、草太から牧場の仕事を手伝うよう再三誘われるも拒否。完次の悲劇により溝が生じ、草太からの頼まれ事を断ったことが原因で草太は事故死を遂げる。螢が正吉の子を妊娠し、二人が結婚すると言われ激怒するが、五郎の喜ぶ姿を見て二人を認める。だが、雪子から「螢の子の父親が正吉ではない」という話を聞かされ動揺。真相が明らかになっても結婚を祝おうという五郎を支える。「時代」で周囲からの頼みで草太の牧場を引き継ぐが、「遺言」では借金により牧場が破綻。3000万の借金を正吉と半分ずつ受け持ち、返済のため五郎と螢にだけしか居所を告げずに富良野を去る。相思相愛で家族公認の仲だったシュウとも音信不通が原因で別離。金になる仕事を転々とした後、羅臼で廃棄物処理の仕事に就き、漁師の友人の好意で番小屋を借りて一人暮らす。最初の半年は借金を返済していたが後にやめてしまい、携帯の出会い系サイトを利用していた。失意と孤独のどん底に居たが、偶然再会した涼子先生の引き合わせで結と知り合い交際するようになる。だが、友人から結が人妻だと聞かされ動揺し、さらに結の義父吾平に交際を知られてしまう。その後、羅臼に戻った結の夫、弘から襲撃を受け吾平に助けられるが、もう逃げないと腹をくくり、結と共に弘の許を訪れ別れてくれるよう談判。吾平の勧めに従い五郎を羅臼に呼んだ際、吾平が遭難し、生還したことを通じて弘とも和解する。直後に螢からみずえの訃報を聞き、覚悟を決めて五郎と共に富良野に戻る。その後、家族の反対を押し切り純の負債を引き受けてくれた三沢のおじいちゃんが寝たきりになったことを知り、五郎の仕事を手伝いながら彼の介護を行うようになり、嫁ぐ覚悟で富良野に来た結と結ばれた。 スペシャル以降はあだ名で呼ばれることが多い。

黒板(笠松) 螢(くろいた(かさまつ) ほたる) 演 - 中嶋朋子

1970年12月生まれ、若しくは1973年1月生まれ。五郎の長女で、純の妹。幼稚園で過ごした純とは違い保育園に通う。第一話の時点では小学2年生。兄とは対照的に父親っ子。令子の不倫現場を目撃してしまったこともあり、当初から五郎を気遣っていた。吉野のことも避けており、母の発病時も上京には同行しなかった。正式な離婚手続きに伴う別れの際にも令子に対しては素直になれず、そのことで純からは責められた。幼い頃は純真で五郎に対し従順だったが、その反動か、成長するにつれて五郎の意思と異なった自分の道を歩み始める。中学卒業後に旭川市にある定時制の看護学校へ通い、「巣立ち」では看護学校へ通う列車の中で出会った和久井勇次と恋に落ちる。しかし彼も受験勉強のため東京へと去ってしまう。「'92」では大学に進学した勇次に会うため富良野線を行き来するも五郎を訪ねず、その姿を正吉に目撃される。勇次から正看になるよう勧められ札幌の北海中央病院へ就職[。五郎より勇次を選んでしまい、螢が麓郷に戻ると思い、就職に奔走していた五郎を落胆させる。その結果、五郎が大晦日の夜に遭難。その事故をきっかけに富良野の病院に就職すると純に告げたが、麓郷に戻る決意を固めた純にそのまま札幌の病院に就職することを勧められため、富良野を離れる。その後、「秘密」では北部大附属病院で勤務していた札幌の医師・黒木光彦と不倫し、根室市落石に駆け落ちする。「時代」では別れるが、黒木の子を身ごもっていた。彼には知らせず一人で産むつもりで札幌に引っ越し清掃業に従事していたが、事情を知った草太の計らいで正吉から求婚される。最初は拒んだものの、正吉の情熱に打たれ結婚する。「遺言」では快を出産。正吉が借金返済のために離道した後は富良野市内の病院に看護師として勤務し、市内に一軒家を借り二人で暮らす。母親となってからは気が強く逞しい女性に成長し、快に夢中の五郎を煙たく思うようになる反面、老いた五郎の健康面を心配する。正吉に棄てられたという不安を抱え続けていた。みずえの死後、正吉からの手紙で栃木に居ることを知り、快を連れて富良野を離れ正吉の許に行く。なお、劇中螢がキタキツネを呼ぶ「ルールルルル」という呼び方は、脚本家の倉本聰氏が富良野に移住したばかりの頃、自宅の周りに集まってきた野生動物に呼びかける際、なんとなく口にしていたフレーズで、倉本氏の自宅に来ていたキタキツネとの実体験に基づいている。

黒板(宮前)令子(くろいた(みやまえ)れいこ) 演 - いしだあゆみ

1947年5月生まれ。父親は豊、母親は房子。房子が死んだため、豊は高子と再婚する。五郎の妻で、純と螢の母。東京都淀橋高校を経て、栗山美容院へ見習いとして勤務する傍ら中央区「築地美容師スクール」へ通う。美容院「ローズ」(第7話より「ビューティーサロンRei」)の経営者。高校時代、文芸部の同級生だった吉野信次と出会いラブレターをもらうが、社会人になってから妹の雪子の紹介で偶然再開する。この吉野との不倫が原因で五郎と離婚。その後、かねてから患う激しい痛みを伴う胆石らしき病で他界(劇中では詳細は言及されていない)。発病時には吉野の紹介による入院先が小病院だったために神経痛としか診察されず、雪子をはじめ周囲からは大病院に替わるよう忠告されるが、吉野への気兼ねから転院できなかった。最期にも適切な治療を施されず、雪子からの解剖の申し出も遺族たちに拒まれたため、結局死因は分からずじまいだった。『巣立ち』では、凍死寸前の五郎が見た「幻想」で登している。

宮前(井関)雪子(みやまえ(いぜき)ゆきこ) 演 - 竹下景子

1955年12月生まれ。大学卒。純と螢の母方の叔母で令子の腹違いの妹(実父、豊の再婚相手)。豊、高子の娘として生まれるが、豊は1966年に死亡している。五郎らが富良野へ去った際、喫茶店で彼女が令子の有責を責めるところから物語は始まる。純と螢からは「雪子おばさん」と呼ばれており、懐かれている。不倫相手の井関利彦との交際に悩み、富良野の五郎たちを頼って同居するようになり、家事も引き受けていた。その後草太の共同牧場や中畑木材の関連工場で働く。令子の死で東京へ戻った後、丸太小屋の火事があった日に出稼ぎ帰りの五郎とともに再訪するまでは距離を置いていた。「'83冬」では冒頭のみの登場。草太に好かれ、一度は草太との結婚を決意するが、同時期に井関から離婚成立の知らせを受けたことで気持ちが揺らぎ「'84夏」では結局は井関と結婚して東京へ帰る。そして井関との間に長男・大介をもうけるが、井関が再び不倫したことで離婚し、再び富良野へやってきた。富良野へ来てからはニングルテラスにある「森のろうそく屋」で働く。「遺言」では、五郎が廃品を利用して建てた家で暮らしており、夫の許しで成長した大介が富良野を訪ねるが、大介は不登校に陥り、口も聞かず、ようやく大介から出会い系で知り合った女性とメールで交際している事実を聞き出して五郎に相談し、五郎は大介に説得を試みるが、大介は五郎に悪態の限りを尽くし、その態度にみずえの病気で悩んでいた和夫が怒り、大介を殴り飛ばしたことで大介とは物別れとなってしまった。みずえの葬儀の後、富良野を離れる螢を五郎や純と共に見送った。なお「秘密」のみ登場していない。

純と螢の関係者

大里 れい(おおさと れい) 演 - 横山めぐみ(初恋~)

純の初恋の相手。純たちとは違う富良野市内中心部の中学校に越境通学している。純と同じく尾崎豊のファン。学校の帰り道に自転車のチェーンが外れたことがきっかけで、直してくれた純とその時から親密になり、一緒に東京の高校に進学することを約束するが、父親が農業に失敗したため夜逃げしてしまう。純とは「帰郷」で再会し遠距離恋愛を続けるが次第にすれ違っていき「秘密」で、れい曰く「大人のビジネスマン」と結婚。夫の仕事の都合で東京へ引っ越すことになる。「時代」では純の思い出のみに登場。

松田 タマコ(まつだ たまこ) 演 - 裕木奈江(巣立ち)

通称トロ子。ピザ屋で配達のアルバイトをしていた際、バイクの駐禁を取られそうになったところを純の機転で助けてもらい、純と親密になる。純は彼女のことが特に好きなわけではなかったが、軽い気持ちで付き合い、果ては妊娠させてしまう。尚、カットされたシーンとして最後の別れの時、タマコが勧めた映画「陽の当たる場所」を純へ見たか尋ねるシーンや、遠い所にいる恋人と同じ時間にビデオを見た話が純のことと気付いている様子が描かれている。

小沼 シュウ(こぬま しゅう) 演 - 宮沢りえ(秘密~)

1975年7月生まれ。五歳の時、実父誠一が炭鉱事故で死亡。或いは5歳の時に父小沼周吉は炭鉱事故でケガをし、中一の時離婚とする資料もある。兄敬はサケ・マス漁の公開中の事故により死亡。母光子は日下義雄と1989年に再婚。1991年上砂川市東中学校卒業後叔母の知り合いを頼って上京。高円寺の木村ベーカリーへ勤める。北海道に戻るが義父との折り合いが悪く、家を出て富良野のつるや金物屋に勤め始める。間違って捨ててしまった柱時計を純が返しに行ったのをきっかけで知り合い、その後純と交際するようになる。かつてアダルトビデオに出演したことがあり、そのことで一時は純と確執もあった。五郎は彼女のことをいたく気に入っていて、純に内緒で一緒に露天風呂に入ってしまったこともある。「時代」では純を父親らに紹介するが、その直後に上砂川の実家に帰されてしまい、兄の経営するコンビニエンスストアーで働くこととなる。純が意地を張りシュウへの連絡を我慢したことで関係が自然消滅しかけるが、五郎が螢の結婚をシュウに相談するため上砂川を訪れ、その際に純の真意を伝える。螢の子供の事を雪子から相談された純が悶々としていたクリスマスに富良野を訪れて純と再会。プレゼントとして日記を手渡し、一夜を共にする。日記には純と逢えない間のシュウの赤裸々な寂しさが綴られていた。純が雪子の店でシュウへのお返しを選んでいたとき、五郎から草太の訃報が届く。手伝いを断った自分のせいで草太が死んだと落胆する純の気持ちを察した五郎がシュウに連絡し、「しばらく側に居てやってくれ」と伝え、父親の運転で草太の通夜に駆けつける。その席で螢とは初めて対面した。だが、螢と正吉の結婚式には純の配慮で呼ばれなかった。純と結婚目前だったが、牧場の倒産劇にシュウを巻き込むまいとした純はシュウには行き先を告げず富良野を去った。「遺言」で五郎を訪ね、その際に神戸在住の男性との結婚を報告。実は何度も富良野を訪れていながら、純の苦しい心情を察して思いとどまり、一番辛い時期に側に居てあげられなかったと泣く。五郎から純の所在を聞きだそうとしたが五郎は頑なに口を閉ざし、五郎が手紙を転送するぐらいは出来ると伝えたため純への手紙を託す。手紙には純を想い続けていたが来月結婚すると綴られており、純は涙ながらに読んだ後にストーブにくべた。

高村 結(たかむら ゆい) 演 - 内田有紀(遺言)

1976年9月8日生まれ。羅臼で働く女で、戸籍上は弘の妻。実の父親と兄は操業中の海難事故で死亡し、母親は肝臓がんで亡くなっている。斜里高校を卒業後、網走市の北市物産に就職するも婚を機に高村水産で働くことになる。一方、町内のコンビニ「あずまや」でも勤務している。凉子先生を通して純と知り合い、シリーズ上では純の最後の彼女。 純に暴力を振るった前夫の弘に猟銃を向ける気の強い一面がある。

和久井 勇次(わくい ゆうじ) 演 - 緒形直人(帰郷~)

螢の初恋の相手。螢と同じ通学列車に乗っていてお互い気になっていたが、勇次が痔を患って螢が働く肛門科を訪れたことをきっかけに交際することになる。宮沢賢治が好き。初登場時は予備校生だったが、三浪後帯広畜産大学に合格する。螢に准看ではなく正看になることを勧める。「秘密」まで出演。

木谷(水谷)凉子(きたに(みずたに)りょうこ) 演 - 原田美枝子(第2話 - 第8話・第12話・第14話 - 第18話・第20話)(遺言)

純と螢が通う、中の沢分校の教師。通称「凉子先生」。以前は東京で教師をしていたが、児童にある問題を起こされたことで東京にはいられなくなり、富良野へ赴任。しかし富良野でもその事件が取沙汰されてしまう。 都会的な雰囲気で純が異性として意識してしまったこともあった。クールに見えるが、黒板家のことは気にかけており、教育に対してもしっかりした考えを持っている。 UFOとの交信ができるらしく、螢を連れて山へUFO見物に出かけるが、帰りが遅くなり警察沙汰になってしまい、五郎らは凉子の身を案じて皆に黙っているよう頼むが、純が雑誌記者にそのことをうっかり話してしまったことから、テレビにまで取り上げられる問題に発展してしまい、再び転勤を余儀なくされてしまう。富良野を離れる際、純とはUFOを観に行く約束をするが、純は熱を出してしまい約束を果たせず、そのままいなくなってしまった。 「'83冬」で赴任した女満別から年賀状が届く他、「遺言」では、羅臼で鮭の遡上を見に来た純と再会し、純と結が付き合うきっかけを作った。

山本 恵子(やまもと けいこ) 演 - 永浜三千子

純の東京時代の同級生。純のナレーションで「拝啓、恵子ちゃん」という語り出しからも分かるように彼女へ向けて話されている。 連続シリーズの終盤で家族揃って渡米してしまい、その後は純と会うことはなかった。尚カットされたシーンとして「巣立ち」では2年前に米国から帰ってきており上智大学へ進学している。純はミニ同窓会で高木から恵子の電話番号を教えてもらい、帰宅後純は自宅へ電話を掛けるものの、恵子の「もしもし」の後、Jimmyと間違われ、英語で一気にまくしたてられ、会話をせずに電話を切るシーンがある。

北村家

北村 草太(きたむら そうた) 演 - 岩城滉一

1952年10月生まれ。北村清吉、正子夫婦の四男。富良野市立農業高校卒。富良野共同牧場で働いており、純や螢からは「草太兄ちゃん」と呼ばれ、実の兄のように慕われ、草太も黒板家を家族同然と思っている。3人の兄は全員富良野を離れ、東京・札幌・仙台でそれぞれ暮らしている。趣味はボクシングとバイク。女癖が悪く、吉本つららと交際していたのにもかかわらず雪子にのぼせ上がってしまうものの、結局雪子との恋が実ることはなかった。上京後に帰省した純が髪を茶髪にしていた際は、強引に髪を黒く染め直す。雪子との失恋後、飯田アイコと結婚することになるが結婚式の最中にアイコが流産。その結果、自分の子を持つことが出来なくなったことで過度に牧場経営にのめり込むようになる。清吉の死後は牧場の規模拡大に勤しむが、強引なやり方と不遜な態度は純たちの反感を買うようになり、農業経営の方針を巡り五郎とも陰で対立する。螢が黒木の子を身ごもっていることを知り、熟考の上でかねてから五郎への恩義と螢への思慕を抱く正吉に螢との結婚話をもちかける。結果的に草太の策略が功を奏し、正吉と螢が結婚することになる。二人の結婚を自分の事のように大喜びし、当人たちの意向を無視して結婚式を全面的に仕切ろうとする反面、螢の秘密を和夫に漏らしてしまう。そうしたデリカシーの無さや変貌ぶりを草太を先輩と慕う寛次からも責められる。市の臨時職員という不安定な立場で所帯を持つことさえ覚束ない純や自衛隊からの除隊後は重機作業員をしている正吉を自分の下で働かせ、やがては後継者にしようと画策するが、言葉の端々に純が誇りを持つ清掃作業員への蔑視や五郎への反感を覗かせ陰口を叩くようになっていた。五郎が目をかけ有機農法を教えていた完次に経営規模の拡大を持ちかけながら、疫病が発生するや農薬散布で土地を台無しにし、完次の経営が傾くと負債を盾に土地を巻き上げるなど追い詰める。やがて、自殺未遂を起こした完次が離農で手放したトラクターを安値で買い叩き、夜逃げした完次夫婦の家から新婚祝いの品である家具を粗大ゴミとして処分。完次の残した新築の空き屋を正吉と螢の新居にあてがおうとするなど惨い仕打ちを行う。買い叩いたトラクターの運搬を幼馴染みの悲劇に心を痛める純に手伝わせようとしたことが決定打となり、純から拒絶される。手伝いをあてこんでいた純から拒否され、一人でトラクターの運搬を行うがカーブで荷崩れし、それを荷台に載せ直す作業中に横転したトラックの下敷きとなって死亡する。 草太の死後、表面的には順調な牧場経営の陰で借金が大きく膨らんでおり、不安に対する強がりと自負心が人格を変えるほどだったと発覚する。共同牧場の経営破綻は麓郷の組合全体の問題として草太の遺志を盾に半ば強引な形で年若い素人である純と正吉に押しつけられた。五郎、純、螢を家族と思ってその幸せを心から願っていたが草太の死は純に自責の念を抱かせ、やがては五郎の家族たちを巻き込み破滅させることになる。「遺言」ではしばしば純や螢の夢枕に立つようになる。

飯田(北村) アイコ(いいだ(きたむら)あいこ) 演 - 美保純

広介の姉で、つららの友人。全国を転々とした後に富良野へ戻り、農協の作業場で働いていた。後に草太の妻となる。「遺言」では正子と共に富良野から消えたことが語られている。

北村 清吉(きたむら せいきち) 演 - 大滝秀治

五郎の父方の伯母の子で五郎の従兄。草太の父親。八幡丘で共同牧場を経営している。 5人の男子をもうけるが、草太と末っ子を除いてみんな出て行ってしまい、牧場の経営が悩みのタネ。 普段は寡黙であまり喋らないが、時折みんなを黙らせてしまうほど説得力のあることを言う。 杵次の葬儀では杵次の悪口を言った親戚を涙ながらに非難した。 ドラマへの登場は「'92 巣立ち」が最後で「'95 秘密」では草太の口から「少しボケてきた」と言われている[67]。「'98 時代」での正吉と螢の会話から1年前に他界していたことが語られ、遺影のみの登場となった。

北村 正子(きたむら まさこ) 演 - 今井和子

草太の母(清吉の妻)。 五郎が帰省し、廃屋に住むことになった際には否定的だった。 草太の遺した牧場を純と正吉が受け継ぐことを了承するが、 「'98 時代」では跡取り息子を失うという悲運に見舞われ、「遺言」では牧場倒産後、アイコとともに富良野を去った。

中畑家

中畑 和夫(なかはた かずお) 演 - 地井武男

五郎の同級生で幼馴染み。純と螢からは「中畑のおじさん」と慕われる。 「中畑木材」や「中畑畜産」の経営者。純たちの養育・五郎への仕事の斡旋、など、様々な面で五郎たちの世話をしており、家族ぐるみの付き合い。スナックでは自分を悲劇の主人公にして架空の話をするという一面もあり、こごみからは「悲劇サン」と呼ばれていた。 明るくお調子者で面倒見が良い反面、口が軽いせいで舌禍を起こすことも多い。 「遺言」では妊娠したすみえが婚約者の正彦を連れて富良野に戻ったことを、愛娘の螢が全く同じ状況に置かれても快く受け入れた五郎相手にこぼす。陽気なインテリで上から目線に夢を語る正彦を苦手にする。みずえの癌が早期発見で事なきを得たことに安堵していたが、やがて検査で再発が発覚。医師から余命を宣告され、塞ぎがちになる。雪子を訪ねて富良野に滞在していた大介が出会い系で知り合った彼女との交際を五郎に注意され、逆ギレした際に軽々しく「愛」を口にしたのを聞くに堪えかねて殴打し、携帯を川に投げ捨てる。いつにない和夫の態度をいぶかった五郎にみずえの死期が迫っていることを打ち明ける。そうした事情ですみえと正彦の結婚と新居完成の予定が前倒しになり、五郎たちの協力を仰ぐ。だが、闘病生活で変わり果てたみずえを周囲の人々に見せまいとし、五郎の尽力で完成したすみえの新居にみずえを連れて訪問したのが最後の想い出となって死別した。通夜の席から抜け出して一人新居でむせび泣く様を心配した五郎と純に発見される。

中畑 みずえ(なかはた みずえ) 演 - 清水まゆみ

和夫の妻。純と螢からは「中畑のおばさん」と慕われる。 料理はうまいが躾には厳しい。純と螢を我が子同然に育てており、成長を見守っている。 「遺言」ではすみえと正彦の結婚を全面的に歓迎し、正彦の意向で新居が五郎の作る廃品再利用の家になることに賛成。完成を心待ちにしていた。検査で癌の再発が発覚。自宅で倒れて救急搬送され螢の働く市民病院に入院し闘病生活を送る。衰弱して変わり果てた姿となった後、五郎の羅臼訪問中に他界した。娘の結婚式に出席出来る状態ではなく、3人が撮った記念写真と家族だけでひっそりと行った新居訪問が最後の想い出となった。

中畑(清水) すみえ(なかはた(しみず)すみえ) 演 - 塩月徳子(第2話 - 第8話・第10話 - 第12話・第15話 - 第18話・第20話・第22話)→中島ひろ子(2002 遺言)

中畑家の一人娘で、純たちとは同級生。分校時代の生徒では最年長だった。 札幌で保育士をやっていたが、結婚を機に富良野へ帰ってきている。

中畑 努(なかはた つとむ) 演 - 六浦誠

中畑の甥っ子。夏休みに、母と一緒に富良野へ遊びにやってくる。持ってきたパソコンの自慢をしたり、五郎の悪口を言ったりと、嫌味ったらしい性格をしている。純と正吉とともに、空知川で草太のいかだを勝手に動かして遊んでいるうちに、転落して溺れてしまう。助けられるが、濡れた服を乾かしている際に、正吉がパソコンの本を盗んだことを指摘したため、逆上した純と正吉に全裸にされ、河原に放置される。その際に雨に打たれ、軽い肺炎に罹った。正吉は彼のことを「富良野に来た頃の純に似ていた」と表現した。

中畑 ゆり子(なかはた ゆりこ) 演 - 立石凉子

中畑の妹で努の母。東京で病院の掃除婦(ママ)をしている。夫とは夕張で死別している。兄に五郎との再婚を持ちかけられて富良野に来たが、その話はうやむやになったようである。

吉本家

吉本 つらら(よしもと つらら) 演 - 熊谷美由紀(現・松田美由紀)

麓郷のJAで働いており、将来草太と結婚を約束していたが、草太が雪子に出会ってからはないがしろにされる。それが元で家出し、札幌で風俗嬢になってしまった。トルコ(当時)の名前は「夢枕」で源氏名は「雪子」。アイコによるとつららとはちょくちょく会っており、富良野に帰るアイコに対し「幸せにやっているから心配しないで」と伝言するシーンがある。結婚して子供も産むなど幸福に暮らしており、アイコによると旦那さんは神のように良い人らしい。

吉本 友子(よしもと ともこ) 演 - 今野照子

辰巳の妻。連続シリーズの他、「83冬」「84夏」「89帰郷」「92巣立ち」にも出演。

吉本 辰巳(よしもと たつみ) 演 - 塔崎健二

つららの兄。五郎に出稼ぎで麓郷を離れる際に留守中の事を頼まれるなど、五郎の信頼できる友人。北村家とは共同牧場を共に営む間柄。妹の家出に際しては草太を殴りつけた。連続シリーズの他、「83冬」「84夏」まで出演。

笠松家

笠松 正吉(かさまつ しょうきち) 演 - 中澤佳仁

1971年11月生まれ。父の貞夫は1974年に札幌へ出たまま出奔(ママ)し翌年離婚している。純の同級生で、無二の親友。何度か確執はあったが、かけがえのない存在で草太と同様に純と螢を実の兄妹のように思う。幼少期はひょうきん者でおちゃらけていたが、成人後は寡黙かつ真面目で誠実な青年に成長する。母・みどりが旭川で水商売をしていて普段は不在のため、祖父・杵次と一緒に暮らしていた。杵次の死後はみどりと一緒に富良野を離れるが、「'83冬」で家出。みどりが借金から逃れるために奔走している間、黒板家に居候するようになる。黒板家で迎えた正月に純と螢には沢山の年賀状が届いたのに正吉宛は一通もなかったことを螢が気遣い正吉宛の年賀状を送ったことに感謝し、それがきっかけで螢に思いを寄せる。純と共に五郎を迎えに行ったときに火の不始末が原因で丸太小屋を全焼させてしまい、事情聴取の際純は何も話さなかったため一人罪を被ることとなってしまう。その後、旭川、室蘭、札幌と道内を転々とし、中学卒業と同時に札幌市内の塗装会社へ就職し、工務店を経て、陸上自衛隊へ就職する。「'84夏」で黒板家を去ったあとはしばらく登場しなかったが、「巣立ち」で自衛官となって再登場。富良野線の車内で勇次を訪ねた帰りの螢と再会する。子供たちが巣立ち孤独に暮らす五郎を訪ねて「自分も息子だと思ってますから」と伝え、母の負債と丸太小屋の弁済のため五郎に2万円を渡した。自衛隊退官後は富良野の土木業社「内田工建」に勤め「秘密」で除雪やダム建設の下請けの仕事に就き、純と共同でアパートを借りて暮らすようになる。富良野に戻りながらも五郎とは疎遠な純にかわり足繁く五郎を訪ね、就職後は富良野から離れて暮らす螢を案ずる。「秘密」ではシンディ・ローパーに似ているシンディ(加藤真由美)という彼女と付き合っていた。「時代」で螢が黒木の子を身ごもり札幌で暮らしていることを草太から聞き知り、螢との結婚を勧められる。螢を訪ねてプロポーズするが申し出を拒否される。みどりに相談に行った際に「百万本のバラ」の歌になぞらえて花を贈ることを勧められ、周囲に嘲笑されつつも自分なりの形で実行して螢を説得。純への報告に際し、仕事で旭川を訪れた際に黒木と別れた螢と「できて子供を孕ませた」と嘘をつき、純から殴られ罵倒される。相手が螢だとは知らなかったみどりからも殴られ罵倒されるが、三人で五郎への報告も行い涙ながらに歓迎された。兄のように慕う草太の変貌ぶりに純と同様に心を痛めていたが草太の死後、その遺志に沿った形で螢と挙式を挙げる。草太の牧場を継ぎ、名目上のトップとして純と共に尽力するが業績悪化を噂されて経営に行き詰まり、古参の社員にも見捨てられ、債権者である農協の差し押さえに遭い純と共に失意のうちに富良野を追われる。「遺言」では螢と快に迷惑をかけまいと純にさえ居所を告げず出稼ぎに出ていた。純とは違い真面目に借金返済を続けた。人里離れた岐阜の現場で働いた後、栃木の現場に移る際に住所も知らせたことで螢は快を連れて正吉と暮らすことを選ぶ。 「遺言」では過去のシーンと、螢、快と共に写っている写真、声のみの出演となった。

笠松 杵次(かさまつ きねじ) 演 - 大友柳太朗

正吉の祖父。かつては「仏の杵次」と呼ばれるほど温厚な人柄だったが、妻の死後、偏屈になっていった。 よく嘘を吐いていることから近所からは「へなまずるい」と後ろ指を指されている。五郎にも「五郎の父親に金を貸し、そのカタに、今、五郎達が住んでいる辺りの土地を譲り受けた」など苦言を呈している。古い考えの持ち主でもあり、周囲からの評判はすこぶる悪くそのことで気まずくなる正吉の姿もよく描かれている。麓郷でも少なくなった馬を飼っていることも「お金の無駄」と悪口を言われていた。 経済的に苦しくなり、馬を手放し、その夜、五郎の元を訪ねたのちに酔ったまま自転車を運転していたため橋から転落し、死亡した。通夜でも家族から悪口を言われていたが、清吉だけは彼のかつての苦労を知っており、彼の悪口を言う者を涙ながらに非難した。 純と雪子が吹雪で遭難しかけたときには自分の馬で救出に出かける、北電に黒板家の電気設営をお願いする、螢が可愛がっていたキツネが杵次の仕掛けた罠にかかってしまった時には素直に螢に謝罪する、螢と一緒にいっしょにお手玉をして遊ぶ、正吉に木の上の小屋を作ってあげるなど根は決して悪くはない。五郎に対しても「あいつはいい奴だ」と言っていたことを、死後、正吉が純に語っている。

笠松 みどり(かさまつ みどり) 演 - 林美智子

五郎の幼馴染みで同級生。正吉の母。旭川の水商売で生計を立てている。他に兄二人弟二人がおり、土建業の夫とは離婚している。 金にだらしなく「'83 冬」では博打で作った借金を保証人の五郎にかぶせて逃亡。五郎はそのせいで土地を失いかけるハメになるが、一貫してみどりのことはかばい続けた。しかし中畑からは「二度と顔を見せるな」と追い返される。「'84夏」でも登場。 「'98 時代」では札幌に自分の店を持っており、螢への求婚に悩む正吉を前述のように焚きつける。 だらしない生活を続けているが、五郎への恩義には感じ入っており、螢を妊娠させたものと思ったため、正吉と螢の結婚に際しては五郎と純へひたすら詫び続けた。

その他

松下 豪介(まつした ごうすけ) 演 - 南雲佑介

中畑木材で働いている若い衆。口数は少ないが、五郎の作業もよく手伝ってくれ、丸太小屋の完成にも一役買った。宮沢賢治が好き。髭もじゃで、まるで熊のような外見をしているため、あだ名は「クマさん」。テレビシリーズから数多く登場していたが、ドラマへの最後の出演は「巣立ち」。

中川(なかがわ) 演 - 尾上和

中畑木材で働いている若い衆。連続シリーズの他、「83冬」まで出演。

時夫(ときお) 演 - 笹野高史

草太の友人で、青年団の「農村花嫁対策委員」。「'98時代」では草太の遺志を継ぎ、螢たちの結婚式を盛大に行おうとした。「時代」まで出演。

成田 新吉(なりた しんきち) 演 - ガッツ石松

五郎の同級生で幼馴染み。草太が通っているボクシングジムの会長。「遺言」で五郎に遺言を書くことを勧める。

宮田 寛次(シンジュク) 演 - 布施博

富良野で電気工事会社に勤める。かつて、東京の新宿で悪名を馳せたことがあるため、「シンジュク」というあだ名で呼ばれている。機械を見ると何でも分解してしまう純には辟易している。草太のことを「先輩」と慕っており弟分として振る舞う。真面目で心優しい性格で周囲への気配りも出来るしっかり者で草太やみずえの葬儀に際しては遺族に代わって式の手配をしている。和夫たちがみずえを連れ完成した新居を訪問した際は居合わせながら姿を隠し、みずえの通夜で五郎に打ち明けた。

川島 竹次(かわしま たけじ) 演 - 小松政夫

草太の友人。つららの件で草太に忠告をする。草太の結婚式の総合司会を任せられる。

飯田 広介(いいだ ひろすけ) 演 - 古本新之輔

「初恋」より出演。純の同級生で仲のいい三人組の1人。おちゃらけた性格。「秘密」以降は実家で農業をして働いているが、アイコが結婚してからは北村牧場へも手伝いに行っていた。

中津 チンタ(なかつ ちんた) 演 - 永堀剛敏

「初恋」より出演。純の同級生で仲のいい三人組の1人。片想いの相手・れいと、親友の純が会っているところに偶然出くわしてしまい、ショックのあまり翌日学校を休むが、すぐに純と和解する。「秘密」では農業を継がず、警察官になっている。のち「時代」まで登場。

こごみ 演 - 児島美ゆき

富良野市街にあるスナック「駒草」のホステス。いかだ下り大会で五郎と出会い懇意になる。過去には中畑ら富良野の男性達とも関係があった。「84夏」では帯広に住む内地の男性と結婚しかけたが、相手に妻がいることを知り購入した桐のタンスのみが手元に残ったことを告白する。「92巣立ち」にも登場。

井関 利彦(いぜき としひこ) 演 - 村井国夫

雪子のかつての不倫相手。一度は雪子と別れるも、結局妻と離婚し雪子と結婚する。しかし数年後には再び不倫に走り、雪子とも離婚。連続シリーズの他「84夏」「帰郷」にも登場。 テレビ連続シリーズ

向田 順子(むこうだ じゅんこ) 演 ‐ 高橋のぞみ(第3話 ‐ 第7話・第12話・第15話 ‐ 第17話)

分校の生徒。

本田 好子(ほんだ よしこ) 演 - 宮本信子(第4話・第17話)

令子の友人の弁護士。五郎と令子の離婚調停のために富良野を訪れる。 喫煙者。その煙草を吸う姿が純には過去の令子と重なって見え、令子からの電話に出ることを拒否するきっかけになった。

刑事 演 - 蟹江敬三(第11話)

人を殴った草太を取り調べた刑事。富良野高校卒。草太とは高校時代から喧嘩していた間柄だった。この取調べの最中、つららが家出したとの一報が入る。

吉野 信次 演 - 伊丹十三(第13話・第14話・第23話)

令子の学生時代の友人で、不倫相手。令子の発病時には純に東京への帰居を勧めてきた。但し「北の国から全話収録DVDマガジン」第1号によると、立教大学を卒業した雪子が就職した出版社の上司が吉野で令子に紹介したとなっている。純いわく「嫌いじゃない」。 令子が五郎と離婚した後は、本気で令子との再婚を考えていた。前妻とは死別していて、子供は男児が2人いる。過去にボクシングをやっていた。

ミヤコ 演 ‐ 藤田淑子(第13話・第23話)

雪子の東京の友人。雪子が令子の病状を相談した際、元看護婦の経験から転院を勧めた。

巡査 演 ‐ 斎藤晴彦(第14話)

黒板家が東京で暮らしていた頃、五郎がごみ捨て場から拾って修理した自転車の件で黒板家を訪ねた。五郎と意見が食い違い、口論した。

立石 演 ‐ 矢田稔(第15話・第17話)

中の沢本校の教師。凉子先生に代わって授業を行った。 凉子先生の東京での問題には同情的だったが、「(生徒に接する日頃の態度には)少し気をつけたほうがいい」とアドバイスした。

向田 演 ‐ 石井愃一(第15話・第16話)

向田順子の父。 向田 演 ‐ 岡本麗(第15話・第16話)

向田順子の母。

ママ 演 ‐ 羽鳥靖子(第18話 ‐ 第22話)

富良野市街にあるスナック「駒草」のママ。

前田 演 - 梅野泰靖(第23話)

令子と雪子の伯父。令子の葬式にあまり滞在しなかった五郎に文句をつける。

弘子 演 ‐ 上月左知子(第23話)

令子のいとこ。

小山 演 - 小野武彦(第23話)

吉野の友人。お葬式のエキスパート。

警察官 演 - 平田満(第23話)

純と螢が捨てられた靴を靴屋の店頭で探している時に声を掛け、一緒に探す。

小川 演 ‐ 大林隆介(最終話)

純の元担任。

'83冬〜

沢田 松吉(さわだ まつきち) 演 - 笠智衆

かつて、豆の栽培で大成功し「豆大尽」と呼ばれたほどの名士。上京して事業をやっていたが、ふらりと富良野へ帰ってくる。五郎の借金の返済に自分の山を売ってお金にしようなどと気前のいいことを言うが、実はボケており、都合のいいことだけを覚えていただけだった。上京時には家族皆を放り投げ苦労をかけるなど、ひどいことをしていたらしい。孫の妙子に事実を突きつけられても信じようとせず、雪の降る中で再び豆の栽培で稼ごうと雪に豆を撒いていた。

沢田 妙子(さわだ たえこ) 演 - 風吹ジュン

沢田松吉の孫娘、ラーメン屋で働いている。一時は草太が懇意にしていた。

水沼 什介(みずぬま じゅうすけ) 演 - 木田三千雄

「豆大尽」時代の松吉を知る幼馴染で、帰郷時には世話役をした。歓迎会ではバイオリンを弾いてもてなす。

和泉会長 演 - 奥村公延

麓郷振興会会長。五郎が背負った借金の解決策を決めて報告に訪れる。

'84夏〜

ラーメン屋の店員 演 - 伊佐山ひろ子

駅で正吉を見送った後、五郎たちが閉店間際に入ったラーメン屋の店員。店を早く閉めたくてイライラしており、五郎が代金を払うなり食べかけのラーメンを下げようとする。五郎の名台詞「子供がまだ食ってる途中でしょうが!!」は、彼女に対して向けられた言葉。ただし設定では「彼女は母子家族で、早く家に帰って子供にご飯を作らなければならないためああなった」「子供が2人いて、早く帰らないと預けている先にも迷惑がかかる」と倉本は語っており]、また画面上では別の女性店員一人が確認できる。

今井巡査 演 - 粟津號

警察署で純と正吉から火事の取り調べをする。

'87初恋〜

中津 演 - レオナルド熊

チンタと完次の父。農業を営んでいたが、農薬と化学肥料の使い過ぎで土地を痩せさせ、荒天による豪雨で作物もろとも畑を流失し、多大な損害を出してしまう。その後は登場しないが「時代」では完次が逆に有機農法に失敗し「(親父はどうした)親父は勘弁してください」「俺の土地は全部諦めていいです。親父の・・・じいさんからずっとやっていた土地だけは」という完次の台詞がある。その後完次とツヤ子の連名で離農する張り紙をしたが、父親が富良野を去ったのかどうかは不明。

大里 政吉(おおさと まさきち) 演 - 坂本長利

れいの父親。純が風力発電を造る手助けをする。手広く農業を営むが、偏屈な変わり者として知られており、近所の農家仲間からは「へなまずるい」と距離を置かれている。日頃から農薬と化学肥料ばかりに頼る中津に対してそれを諌めており、雨で畑が流され大きな損害を出してしまった中津のために連帯保証人になる事を拒否する。小豆を冷害から守るために燃やす古タイヤを運搬する際に、後方確認が不十分なままトラックをバックさせ、誤って妻を死なせてしまう悲劇に見舞われた。結局、冷害によって栽培していた小豆が全滅。誰にも頼ることなく夜逃げをした。「帰郷」ではどこかで生きているとれいの口から語られている。

大里 政吉の妻  演 - 小林トシ江

夫のトラックに惹かれて死亡する。

先生 演 - 鶴田忍 トラック運転手 演 - 古尾谷雅人

純が上京する際、便乗させてもらった長距離トラックの運転手。五郎が謝礼として支払った「泥のついた壱万円札」2枚を「記念にとっとけ」と純に返す。

'89帰郷〜

エリ 演 - 洞口依子

純に盗難バイクを売りつけたヤンキーを紹介した少女。不良っぽい外見をし世間や仲間からも少し外れた子として見られているが、純が宝物にしていた「泥のついた壱万円札」を紛失した際には一緒になって探すなど、とても優しい一面を持つ。兄は暴走族の幹部で、ヤクザともつながりのある模様。

勇次の伯母 演 - 正司照枝

列車の中で偶然勇次と会い、「早く東京へ行かなきゃダメよ」とお節介を焼く。

赤塚 満治 演 - 矢野泰二

純の定時制高校の同級生で、同じ自動車整備工場で働いている。通称「アカマン」。沖縄県出身。両親は健在だが、母は病に侵され余命幾許もない。水谷に借金したせいで、辛い目に合わされている。借金の穴埋めをするために50ccのバイクを借金のかたに取られた上、純が大切にしていた「泥のついた壱万円札」を二枚とも盗んでしまう。

竹内先生 演 - 井川比佐志

螢が働いていた肛門科の医師。

水谷 演 - 水上功治

自動車整備工場で働く純の先輩。後輩社員に対して高利貸しのような真似をし、アカマンを追い詰めていた。紛失した「泥のついた壱万円札」を探すために勝手に彼のロッカーを開けた純に対し制裁を加えるが、逆ギレした純にバールで殴られ、大怪我を負う。純はその事で警察に捕まって工場をクビになる。

田沢良一 演 - 大場朋之

21歳。盗んだバイクを純へ売りつけた張本人。

'92巣立ち〜

タマコの叔父 演 - 菅原文太

豆腐屋を営みながら、鹿児島から上京してきたタマコを預かっている。道路開通のための区画整理を拒むなど頑固者。タマコを妊娠させたことで謝りに来た純を殴る。

財津医師 演 - 北村和夫

富良野市街にある「財津医院」の医師。五郎は螢をここで働かせたく承諾も得るが、螢は札幌の病院で働くために断る。

加納 金治(かのう きんじ) 演 - 大地康雄

五郎の同級生で幼馴染み。五郎が弟子入りする大工の棟梁。五郎が屋根から転落して死にかけた際、パニックに陥る螢を「お前看護婦の卵だろ! こういう時はどうすればいいんだ?!」と、叱責した。

井関 大介(いぜき だいすけ) 演 - いしいすぐる、沢木哲(2002 遺言)

雪子の一人息子。「巣立ち」では雪子に連れられて五郎の元へ遊びにやってくる。雪子の離婚後は夫側に引き取られた。幼い頃は明るい性格だったが、「遺言」で久しぶりに富良野を訪れたときは、ほとんど口をきかず出会い系で知り合った顔も知らない彼女とメールばかりしていた。

高木 演 - 渡部篤郎

純の東京時代の同級生。司法試験を目指し、将来検事になることを考えている。

中井 演 - 渡辺航

ガソリンスタンドで最初に純と再会した小学校時代の同級生。慶應義塾大学へ通っている。純のために同窓会を開くことを提案してくれる。尚、カットされたシーン(シナリオ本)では、バーへ行く前に同級生の玉川が勤めるサーファーズ・ショップに同級生が集合してから食事へ行くシーンとなっている。

ユカ 演 - 柴山智加

純の小学校時代の同級生で小学生の時はベソベソ泣いてばかりいた。慶應義塾大学へ通っている。レストランで妊娠検査薬のことを話している。

ビデオ屋の男性 演 - 石丸謙二郎

純がタマコに勧められた映画のビデオを借りに行ったビデオ屋の店員。その後、純の悪夢に登場する。

'95秘密〜

黒木夫人 演 - 大竹しのぶ

螢の不倫相手、黒木光彦の妻。螢が実習で働いていたとき螢を担当した北部大附属病院の看護婦長(ママ)。夫と螢の所在を聞くため、五郎の元を訪れる。

黒木光彦 演 - なし

画面には登場せず。「秘密」では「43歳8か月」と螢の口から語られている。北部大病院の外科医師。快の実の父親。チェロを弾くことが趣味。人づきあいが下手で病院で孤立し評判は悪いものの手術では名人。螢と共に根室市落石で開業医として働いている。

黒木 久(くろき ひさし) 演 - 井筒森介

黒木光彦の息子。父親を探しに、友人を連れて純が住むアパートを訪ねる。

久の友人 演 - 野村祐人

小心者の久とは正反対で血の気が多く、純たちに食って掛かる。靴を履き忘れて帰っていった。

'98時代〜

シュウの次兄 演 - 上杉祥三

シュウの姉 演 - 筒井真理子

シュウの家族 演 - 山本龍二

小沼 周吉(こぬま しゅうきち) 演 - 室田日出男

シュウの義理の父親。上砂川在住の元炭鉱夫。口下手だが、カラオケが好き。

中津 完次(なかつ かんじ) 演 - 小野田良

チンタの兄。五郎の影響で有機農業を始める。努力の甲斐あり畑にミミズが戻ってきたと喜ぶが、後に畑に疫病を発生させてしまい草太に農薬を撒かれてしまう。草太の勧めで農地を拡張する一方で、金のかかる有機農業に没頭した結果借金が膨らんでしまい、日頃から有機農業に反対していた草太に責められ、農事組合からも見放されて離農を余儀なくされ、自殺未遂を起こす。その後富良野から姿を消した。

中津 ツヤ子(なかつ つやこ) 演 - 小池美枝

完次の妻で元々はチンタと付き合っていた。完次と共に富良野を去る。結婚前まではのちに雪子が勤めるニングルテラスで働いていた。

スナックの男性 演 - 平泉成

完次の件で、草太に絡んできた男性。

2002遺言

高村 吾平(たかむら ごへい) 演 - 唐十郎

結の義父で、弘の父。羅臼港の魚類加工会社「高村水産」の経営者。トド撃ちの名人で通称トド。弘と事実上離婚状態になった後も、結を我が子のように可愛がっている。かつて結にちょっかいを出した漁師の男をボコボコに殴り半殺しにして流氷の海へ叩き込んだこともある。冬の海で遭難しても流氷の上を歩いて帰ってきてしまうほど生命力の強い男性。

高村 弘(たかむら ひろし) 演 - 岸谷五朗

1965年2月14日生まれ。結の夫。釧路のナイトクラブ「エデン」で働く榎本カオリに入れあげ、結を残して家を出てる。二年ほど釧路で暮らしていたがある日フラリと戻ってくる。凶暴な性格で、自分の留守中に結と交際していた純を仲間と襲撃する。

峰岸 八郎(みねぎし はちろう) 演 - 浜松朝男

トドの漁船の船長。通称・ジイヤン。トドと共に遭難する。

笠松 快(かさまつ かい) 演 - 西村成忠(中嶋朋子の実の息子)

螢の長男。父親は正吉ではなく、黒木光彦である。

清水 正彦(しみず まさひこ) 演 - 柳葉敏郎

すみえの夫で、中畑木材の跡継ぎになる予定の人物。北海道大学出のインテリで、口癖は「いい質問です!」。捨ててあるもので家を作った五郎を尊敬している。

佐久間 拓郎(さくま たくろう) 演 - 平賀雅臣

熊倉 寅次(くまくら とらじ) 演 - 春海四方

木本医師 演 - 佐戸井けん太

みずえの主治医。

三沢老人 演 - 高橋昌也

純と正吉が継いだ牧場の借金を肩代わりしてくれた恩人。寝たきりの状態になっている。通称三沢のじいさん。

三沢老人の家族の女性 演 - 根岸季衣

純からの借金返済が滞っていることで、螢を責める。

山下先生 演 - 杉浦直樹

五郎や成田が書く遺言の添削をしてくれる先生である一方、家造りでは五郎に弟子入りする。元・布礼別中学校校長。

 

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Last-modified: 2023-11-29 (水) 02:15:54