日本最大級の大きさを誇る、熊本の地鶏「天草大王(あまくさだいおう)」
「天草大王」は昭和初期に一度絶滅
2000 残された1枚の油絵と僅かな文献を基に復元 約70年ぶりに復元
熊本県農業研究センター(旧熊本県畜産試験場)は、1976年から肥後五鶏の改良・復元を開始したが、天草大王はすでに1羽も生存せず、基礎鶏であるランシャン種が中国から輸入できないため復元は不可能と考えられた。しかし、アメリカでランシャン種が飼育されていることがわかり、1992年に輸入。これにシャモ(軍鶏)と熊本コーチンを交配させた後、7世代にわたり選抜淘汰を繰り返すことによって遂に復元に成功した(2000年)。復元された天草大王は姿形、羽色、鶏冠ともに絵画そのままで、成長した最大の雄は体重約7.5kgと文献を超える大きさに達した。
同センターでは天草大王の復元と並行して、これを利用した肉用鶏の開発を進め、天草大王に九州ロードを交配させることによって、肉用天草大王を作出した。復元された天草大王は「原種天草大王」、肉用天草大王は「天草大王」と呼び、天草大王は2004年3月に特定JAS法により地鶏の認定を受けた。
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鶏冠は単冠、羽色は濃猩猩色、耳朶は鮮赤色
体型はランシャン種に酷似し、脚が長く胴が詰まっており、尾の角度が高い
雄の平均体重は6.7kg、雌は5.7kg