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ペスト

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はじまりは、リウーを階段でつまづかせた一匹の死んだ鼠だった。やがて、死者が出はじめ、医師のリウーは死因がペストであることに気付く。新聞やラジオがそれを報じ、町はパニックになる。死者の数は増える一方で、最初は楽観的だった市当局も対応に追われるようになる。

やがて町は外部と完全に遮断される。脱出不可能の状況で、市民の精神状態も困憊してゆく。

ランベールが妻の待つパリに脱出したいと言うので、コタールが密輸業者を紹介する。コタールは逃亡者で町を出る気はなかった。パヌルー神父は、ペストの発生は人々の罪のせいで悔い改めよと説教する。一方、リウー、タルー、グランは必死に患者の治療を続ける。タルーは志願の保険隊を組織する。

隔離状態が数か月にわたった結果、オラン市民の多くは自分ひとりの苦しみだけに取りつかれた状態を脱し、ペストがオラン市民全体に関わる災難であると考えるようになる。そして市民たちは各自が社会的責任のもとで、ペストに対抗する活動に参加するようになった。

ランベールは脱出計画をリウー、タルーに打ち明けるが、彼らは町を離れる気はない。やらねばならない仕事が残っているからだ。リウーの妻も町の外にいて、しかも病気療養中だということを聞かされたランベールは考えを改め、リウーたちに手伝いを申し出る。

少年が苦しみながら死んだ。それも罪のせいだと言うパヌルー神父に、リウーは抗議する。確かに罪なき者はこの世にはいないのかも知れない。神父のパヌルーもまたペストで死んでしまうのだから。

災厄は突然潮が退いたように終息する。人々は元の生活に戻ってゆく。ランベールは妻と再会でき、コタールは警察に逮捕される。流行は過ぎたはずなのに、タルーは病気で死んでしまう。そして、リウーは療養中の妻が死んだことを知らされる。

オランの市民は通常生活に戻っていった。しかしリウーは、ペストとの戦いは終わっていないという。ペスト菌の微生物は何年間も活動を休止したまま潜伏し、いつでも復活する可能性があるからだった。

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まだ読んでないのがいたのw 読んでるとみなして会話してたのに 道理でわかりあえず会話がはずまないはずだ

カミュの「ペスト」累計100万部突破 新型コロナ拡大で再び注目 2020年4月8日 20時46分NHK

新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、感染症の広がる社会を舞台にしたフランスの作家、カミュのおよそ70年前の小説『ペスト』に再び注目が集まり、日本国内の文庫版はこの2か月で15万部余りが増刷されて、累計発行部数が100万部を突破しました。 『ペスト』はフランスのノーベル文学賞作家、アルベール・カミュが1947年に発表した長編小説で、ペストの感染が広がって外部と遮断された社会の中で感染症という見えない敵と闘う市民の姿を描いています。

日本では1969年から文庫版が刊行されていますが、版元の新潮社によりますと、新型コロナウイルスの感染拡大以降、書店からの注文が急増していて、ことし2月から今月7日までに7回、合わせて15万4000部が増刷され、累計発行部数は104万部に達したということです。

ここ20年ほどは平均で年間5000部ほどの増刷ペースだったということで、この2か月でこれまでの30年分に当たる増刷が行われた計算になります。

小説には感染拡大による行政や経済の混乱や、封鎖された都市を描写した「それは自宅への流刑であった」という表現など、今の状況にも通じる描写が見られ、再び注目が集まる理由について新潮社は「突然降りかかった災厄や大きな困難に直面したときに、人間はどう振るまい、いかに生きるべきかを問いかけているからではないか」と分析しています。


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Last-modified: 2020-04-14 (火) 00:00:00